サピエンス全史

読み終わった後、要は何なのかをしばらく考えていた。人類が幸か不幸かこれだけ突出して進化した理由が7万年前の「認知革命」にあった、というのが最大の力点とされるべきだろう。だとすれば認知革命についての議論がもう少し突っ込んだ形でなされなければならないと思った。それでも切り口は悪くない。

とてつもなく大規模の集団を動かすものなど本来ありはしない。鳥や魚の大きな群れは一見統制を持って行動しているように見えるが、それは指揮するものを全く持たずに、誰も意図せずに、個々が最善な行動をとった結果でしかない。

人類は「意図的に」大きな集団を動かすことができるようになった。それこそ「虚構」を持ってして…..。実体のあるものには限界があるが、虚構はどんどん虚構を作り出していく。それはまさに運動し、生産し、成長する。際限がない。

農業革命を作り、神話ができ、宗教が生まれる。統治者が生まれ、戦争が始まり、国ができ、交換を始め、産業が生まれ、学問が発達した。テクノロジーが栄え、娯楽が広まり、あらゆるものが脳化されていった。

この果ての未来に、著者は問う。この革命の成果として、果たして人間は少しでも幸せになれたのかと。

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